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syota.m THE PRINCIPLE

今の外交に必要なこと

 まず、断固とした国としての姿勢を示す必要がある。
 その意味で、今まさに時代の転換点ともいって良い事柄が起きている。
 端的にいうと、枠組みの再構築であり、従来のG7→G20への機軸移動
といっても良いだろう。
 G20への移動で一般的に被害を被るのはG7諸国であるが、この変化
を起こそうとしているアメリカに自らが損失を被っているとの意識は
ないようだ。
 今の彼らにあるのは、旧支配層からの脱却であり、先日、ローマ法王
のエリザベス女王表敬訪問直後にバチカン銀行がイタリア銀行に告発
されるという事態が起きている。
 このような事から考えると、カトリック+英国教会vs米キリスト原理
主義者の宗教戦争のようなことが、イスラム原理主義vs米キリスト原理
主義者の争いと同時に起きているようだ。
 日本で、宗教の位置づけで戦争のような事態が生じる事は考えづらい
が世界史的に考えると、珍しくも何ともなくむしろ自然なことであろう。

 今菅首相が行っているNYでの国連総会でも、オバマ大統領が途上国
(主にアフリカを指すと思われる。)へのインフラ整備に本格的に各国
が協力することを提案し、日本も「最小不幸社会」の概念をここに無理
やり適応させ、途上国中心に学校建設・教育普及への協力を表明した。

 この姿勢は従来どおりだ。
 しかし、これで本当にこの概念に適応できるとは思えない。
 ここで、日本が検証すべきなのは、例えばアフリカへの協力で過去に
何が効果的であったかということで、個人的には、インフラ整備ももち
ろん大事だが、人口増加やメンテナンスとの後追い関係を考えると
例えば、今年のFIFAワールドカップのようなイベントをそこで行う事が
最も無駄なく効果的であるように感じられる。
 そうすると、日本が行う最も効果的な援助は、インフラ整備のような
現状及び腰の施策よりもソフトパワーのこれら諸国への分配、例えばアジア
諸国のアフリカ支援のイベントの音頭を取るというようなことではないだろうか?
 そうすると、ASEMに国会が理由で行かない事は、最低の外交手法だ。
 もちろんワールドカップのような国境を簡単に超えるようなソフトは簡単
に見つけられないだろうが、それを探索することは自らの身を助ける事にも
なり、日本にとって最も意味がある行動であるといえる。

 また、政治は税金ばかりを消費して小手先で何かを取り繕うのではなく、
本腰を入れて、日本の民間パワーを信じて総力を振り向ける事を最優先すべき
だろう。逆に政治・行政がやることはこの振り向け作業だけで良く、効果的
なスキームを作れば、現状使っている予算の3分の1程度で放っておけば、10倍
以上の効果が得られるだろう。ASEMには若手民間人を数多く行かせてみれば
どうか。勝手に効果的スキームを作るだろう。
 
by e-principle | 2010-09-23 11:51 | 経済
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