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成長戦略としての戦争

                2015.0915

 18日に安保法案が参議院で可決される見通しが報道され、昨日も反対派のデモ隊が官邸周辺
に集結し、その動きが活発になっている。また、15日に中央公聴会で国民の意見を聞く場が設けられ、95人の応募者から与党2人、野党4人の計6人が選ばれたが、応募者は全員が反対派だった。
 政治の世界は魑魅魍魎というが、この法案はリアルに日本の将来を国民にイメージさせる点で他人事感が非常に少なく、国民の間にも冷静な関心が育っているように感じる。ただし、自民党及び安倍首相周辺がこの法案に固執する
裏には、「成長戦略としての戦争」があると思われるので、それについて述べてみたい。

 現在、シリアの難民が400万人とも言われる数で欧州諸国に殺到しているのは、報道のとおりで、ウクライナとロシアの関係は変わらず危険であるし、あまり報道されないが、IS(イスラム国)が日本が敵対国であると一昨日に表
明し、その理由の多くはこの安保法案の成立にあると想像するのは難しいことではない。
 また、ここ数年、日本の近海では竹島及び尖閣諸島がそれぞれ韓国・中国と領土紛争の体裁を強めており、こと中国に限れば、中国経済が破綻の方向を強めており、今後、台湾及び尖閣の領有権をめぐって米国等と争うことになれば、日本も今後、無傷では済まない事になる。これに関して言えば、米国はこのような中、
沖縄からグアムへの戦力移転を行っており、今後、日本のこのエリアでの責任は増大していく。

 ただ、自民党及び首相周辺がそこまで見越しながら、なおも安保法案の改正、すなわち集団的自衛権の解釈拡大にこだわるかと言えば、そもそもこうした紛争の流れが不可避であると判断したからに他ならない。つまり、転ばぬ先の杖であり、起こってから考えては遅いという考え方である。
 官邸周辺に集った人々のほとんどが戦争に反対しているのは、明らかであり、誰もが好き好んで他国と戦いたくは無いが、有史以来、人類に戦争状態が無かったことがないように不可避なものは不可避なのだとしか言いようが無い。
 個人的にいえることは、人々が紛争に走るのは不満があるからであり、ここ60~70年、西側諸国で平和が享受されてきたのは、経済的に拡大傾向が維持できたことが大きい。すなわち、日本が戦争を回避する一番の道は、経済成長を維持するか、政治的影響力を他国に拡大することであろう。しかし、2020年の東京五輪のメインスタジアムやシンボルマークのドタバタ劇を見るにつけ、権力者側に無私や政治センスなどは相変わらず見出すことができず、デモでもして声をあげるか祈るしか手段が無いのも事実と言えよう。


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by e-principle | 2015-09-24 23:48 | 政治
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