第三次世界大戦の起こされ方
トランプ政権は、4月7日、シリア中部ホムス州の基地に59発のトマホークを打ち込んだ。この攻撃は、米議会、国連安保理の議決を経ていないが、フランス、日本等の先進国は攻撃の正当性を表面した。
私はこの攻撃には反対である。
理由は、シリア北西部イドリブ州での科学兵器の使用をアサド政権側が強く否定しているからだ。この科学兵器の使用はむしろ政権側ではなく、ISあるいは反政権側の扇動で引き起こされている可能性が高い。
また、タイミングも悪い。むしろある側から見れば良いと言えるのか、4月7日はトランプ大統領と習近平国家主席の会談中であり、韓国で大統領が弾劾裁判にかけられている中で出来事であった。
これは、アジアの主要国である中国と韓国の影響力を削いだ上で、北朝鮮を攻撃することを想定してのものであると思われ、事実、トランプ大統領は中国に北朝鮮の核実験を止めさせる圧力をかけるよう要請しているが、応じない場合は自国及び同盟国で対応するとしている。
この場合の同盟国とは日本と韓国であり、アメリカが北朝鮮を攻撃した場合、同盟国である日本が巻き込まれる可能性は100%である。
アメリカが北朝鮮を攻撃するかどうかであるが、アメリカは北朝鮮が6回目の核実験を止めない場合、攻撃をするとしており、韓国にネイビーシールズの派遣もしているし、シンガポールにあった空母を韓国沖に移して強力な牽制を行なっている。
しかし、北朝鮮側は4月15日に行われた金日成生誕祭で武力示威行動を緩める気配は無く、4月25日の核実験も強行予定だ。
この北朝鮮とアメリカのチキンレースが大きな問題なのは、言うまでもなく、これが第三次世界大戦の第二のトリガーになりかねないからである。
4月7日のシリア空爆に続いて、4月25日の核実験強行後にら北朝鮮攻撃が行われた場合、アメリカが韓国に設置を予定しているTHAADでの迎撃が北朝鮮からの攻撃に対し必要だが、これは直近のミサイル実験での性能を比較した場合、かなり難しいのではと言われている。すると、冷静に考えて、北朝鮮に近く、影響力を削ぐのに効果的なソウルや関東近辺の米軍基地が標的トリガーとして考えられ、側近を殺しまくっている金正恩の精神状態から見て、冷静な判断は望むべくも無く、これらに加え米国本土への発射も十分に考えられる状況である。
中東シリア情勢に加え、ウクライナでの戦闘も激化しており、何故ここで北朝鮮にも行くかなという気がするが、これで満遍なく火だねが着火したとも言え、いわゆるシオニストとアラブの思想的対立に起因して起こる対戦が目前に迫っているといえる。
ただし、表面上はロシアとアメリカの戦いになりそうだ
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by e-principle
| 2017-04-19 03:30
| 政治